2.22 直接積分型微分方程式>
 
微分積分といえば微分方程式を思い浮かべる人が多いと思います。
物理的なあるいは工学的な現象は微分方程式で表されることが多いので、微分方程式を解くことは非常に重要です。
この項では、直接積分することにより解を求められる直接積分型の微分方程式について考えてみましょう。
直接積分型の微分方程式は
 
 または 
 
の形式で表されます。
具体例として物体の放物運動を考えてみましょう。
 
 
図に示すように、上向きに角度θ、初速v0で投げ上げられる物体の微分方程式を考えると、
 
 
となり、直接積分型となります。
ここで、
 
 
です。
これを、各方向成分ごとに分解すると
 
 
ですから、
 
 
となります。
初期条件は、
 
 
ですから、よって、
 
 
一方、速度vと位置xの関係は、
 
 
ですから、各方向成分に分けて、
 
 
となりますから、これを解いて
 
 
ここで、初期条件 よりですから、
 
 
となります。
高校の物理でやったことと同じですから簡単ですね。
 
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