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コンピュータの歴史
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コンピュータの黎明期
−最初のコンピュータ−
コンピュータの基本的な考えは1800年代からあったが、現在のデジタルコンピュータの基本系ができたのは
1946年に開発されたENIACが最初です。 このマシンはアメリカ陸軍の大砲の弾道計算を目的に作られました。
しかしENIACが完成する前に第二次世界大戦が終結したため当初の目的は達成できませんでした。
そして、その後もENIACの開発は続けられました。 ENIACの特徴としては
17468本の真空管
70000個の抵抗器
消費電力は150kW
開発費の総額は49万ドル
メモリーは変数が20個、定数が300個
大きさは幅24m、高さ2.5m、奥行き0.9m、総重量30トン
と大規模で設置には倉庫1棟分のスペースを要したとの事です。
それでも性能は、現在の電卓以下です。 スペースは現在のスーパーコンピュータの部類ですね!
このENIACは計算の為のデータと命令を遂一、コンピュータに一つ一つ外部より与えて計算を進める
「遂次制御方式」というコンピュータでした。
−現在の原型コンピュータ−
ENIACの次にEDVACというコンピュータが作られております。コンピュータの特徴は、J.von.Neumann
が「プログラム記憶方式(Stored Program)」を提案し、最初にとりいれられたコンピュータです。
いまでは当りまえになっているので気にならないかと思いますが、プログラムとデータを同じメモリーに
蓄えて、処理を行うという画期的なものです。 またEDVACから今まで10進法であったものが2進法に
なっております。 このEDVACは1950年に完成しております。
このEDVACでは
加算に 846μ秒
乗算に2900μ秒
かかったそうです。
参考に Intel Core i7-920 2.67GHzを用いて単精度計算で5.3Gflopsですから、1秒間に5.3×1,000,000,000回であり
EDVACでは1秒間に加算で1,182回ですから約450万倍の性能になる事がわかります。
−最初の商用コンピュータ−
EDVACと同じ1950年に最初の商用コンピュータであるUNIVAC-1が登場する。この当時は未だ真空管式でした。
トランジスタ式のコンピュータは1950年代後半から現れ、集積回路であるICを使ったコンピュータは1964年になって
IBMから出たIBM-360が最初である。 そして同じ1964年にICを使い、最初のミニコンであるPDP-8が登場した。
1960年代後半に大規模集積回路(LSI)ができると多くの汎用コンピュータができるようになった。
スーパーコンピュータの代表格であるCray-1は1976年に出荷され業界を驚かせた。Cray-1は64ビットシステムであり、
その性能は136Mflopでチューニングにより250Mflopsの性能が出せたらしい。 これから考えると現在のNehalemで
倍精度演算が2.5Gflopsであるから 2.5×1,000,000,000 / 250×1,000,000 = 10 であり、かなり早いコンピュータであった
事がわかる。価格は500万ドル〜800万ドルという事なので価格性能比から考えると1コアで性能が10倍、価格が
1/6000位なので価格性能比はスーパーコンピュータと比べても、今のパソコンは6万倍位の価格性能比の向上を
示している。
Cray-1システム
Wikipediaより引用
http://ja.wikipedia.org/wiki/Cray-1
−UnixからLinuxの登場−
UNIXは1960年代の後半にAT&Tグループのベル研で作られた。当初は主流でなく、主流のMultics (Multiplexed
Information and Computing System) の開発がなされていたが、大きくなりすぎて期待した性能がでなくて
ベル研究所はMultics開発プロジェクトから撤退した。
この時にMultics開発プロジェクトの一員であったケン・トンプソンが同じ研究所のデニス・リッチーの力を借りて、
ベル研究所ですでに使用されなくなっていたDEC社製のシステムであるPDP-7上にゲームを作り、この経験をもとに
して新しいOSの開発プロジェクトを開始したのがUNIXである。
完成はて1970年代最初で、UNIXはPDP-11/20上で動作するようになり、移植性を高める為にC言語も開発された。
このUNIXは技術分野では1980年代、90年代の主流のOSになり、各ハードベンダーが独自のOSであるAIX(IBM)、
HP-UX(HP)、Tru64(DEC)、IRIX(SGI)、UNICOS(Cray)を構築していった。 これは商用UNIXと言われ、
このUNIXはBSD系とSystem V系の2系統があった。
1990年代に入るとフリーソフトウェアとして1991年にリーナス・トーバルズがLinuxカーネルを開発した。
Linuxカーネルの特徴として、POSIXに準拠するように設計されたこと、GNUプロジェクトによって
開発された様々なツールが動作するように作成された。
有名な商用ディストリビューションとして、 Red Hat Enterprise Linux やSUSE Linux等がある。
2000年代に入りUNIXよりLinuxが一般的なった。これはライセンス料金が無料か安い事。 Install、管理が容易に
なった事等があげる事ができる。
リーナス・トーバルズ
Wikipediaより引用
http://ja.wikipedia.org/wiki/Linux
−Windowsの登場−
Windowsが現れる前にパソコン用OSとしてはCP/MやPC9801等の多くのパソコン用OSが登場した。
それが、1985年に当初はMS-DOSの上で稼働するGUI環境としてWindowsが登場し、最初の頃は
それほど注目されず日本では圧倒的にPC9801が主流であったが、1994年にWindowsNT 3.5が登場し、
個人ユースとして1995年にWindows95が登場すると、CPUの性能も助けもあって急速にシェアを
伸ばしてきた。そして2000年のWindowsXPの登場により、技術計算のCAD/CAM/CAE等のGUIでの
モデル作成等の業務では必須のコンピュータになった。